2009年12月18日

食性

食性

 タヌキが持つ興味深い行動に、「ため糞」習性があります。1匹のタヌキの行動域の中には約10カ所のため糞があります。くり返し同じ場所に糞をしますので、センチコガネなどが壊すことさえなければ、堆積した糞は半径が50a、高さ15aもの山塊となります。この糞の山は、研究者にとっては宝の山です。ため糞に行って糞を集め、その内容物を調べればタヌキがどんなものを食べているのかがわかります。

 タヌキは実にさまざまなものを食べています。春や秋はヤマモモ、クワ、ムベなどの果実、夏にはコガネムシやバッタなどの昆虫、これらの餌が少ない冬には、ミミズやムカデなどを食べていました。ただ、ネズミ類や鳥が餌となる割合は少ないです。

 タヌキは巧妙なハンターではありません。ミミズを捕まえるときは、ジグザグに動き回り、ここはという草むらに鼻先を突っ込んで、ブルドーザーのように前進してミミズを追い出します。目の前にミミズが這い出てきますと、ぱくっとくわえ捕ります。しかし、ミミズが少しでも目線から外れたところに出てきますと、もう捕まえることができません。

 彼らの主な生息環境は森林やその林縁部です。その地面をごそごそとうろつき、その季節で手に入りやすいものを拾い食いする「何でも屋」的な採食行動をしています。だからといって、いつどこででも餌が簡単に手に入るわけではありません。果実であればその実がなる木、昆虫であれば草原など、餌の分布は偏在しています。
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posted by ss at 15:40| タヌキ・狸・たぬき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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